レーベルって何だろう | いくぜバンドガール。

レーベルって何だろう

あなたがCDを出したかったらどうする?

以前、バンドに近道はないと書いたけど(「売れるのはユルいやつ」参照)、ある人に「原盤は持っておいた方がいいよ」としみじみ言われた。

原盤というのは文字通り元の盤、マスターデータのことで、レーベルが製作費(レコーディング代やCDプレス代)を負担した場合、原盤は基本的にレーベルのものになる。

んで、これがもめごとの原因となりがちなんだけど、例えばあるインディーズレーベルA社が製作費を負担して1000枚プレスしたとする。
ところがこのCDが完売してしまい、バンドとしては再プレスしたい。んで、どうせならリマスタリング…まあ音量バランスを変えたいとか、そういうことがあったとする。

なんとそのころA社は倒産してメジャーレーベルS社(うわっ、伏せてねー)に吸収合併されていたとしたらどうだろう。
リマスタリングするために原盤を帰してほしいと言っても、タダで帰してくれるとは限らない。
むしろ、べらぼうな値段を吹っ掛けられるかもしれない。

まぎれもなく自分が演奏しているのに。

そんなわけで、誰かにお金を払ってもらうからにはリスクもある。
レーベルに声をかけられたからって無邪気には喜べない。
インディーズの場合1万枚や2万枚売れてたって、バンドには一銭も入ってこないことだってありうる。

この買い手市場の中、バンドという売り手が利益を得るのは簡単なことじゃない。
せいぜい2、3年やって解散するバンドなら記念的にレーベルに出してもらうのもアリだけど、出すだけだったらはっきり言って誰にでもできる。

身近なバンドがそうやってドンドン消費されていくのは、つらい。
みんな気付いてくれー。

ロングスパンで見よう。本当に。